今回は「骨盤矯正」についてのコラムです。
骨盤矯正といえば、今ではメディアやSNSはもちろん、整体〜接骨院まで街の至る所でその名称を見かけますが…
このコラムに訪れていただいた方が一番気になることはこういうことではないでしょうか?
「骨盤矯正って実際効果あるの?」
他にも今回のコラムでは
・骨盤矯正ってそもそもなに?
・骨盤矯正と腰痛について
・ダイエットにいいの?
・骨盤と脚痩せについて
などの疑問について解消していきます♪
そもそも骨盤矯正ってなに?
結論、分かりません!
えっ?という声が聞こえてきそうですが…
なぜならこれだけ世間に当たり前のように溶け込んでいるのも関わらず、骨盤矯正という医学用語がそもそも存在しないため、骨盤矯正という施術が医学的に存在しません。
どういうことかというと…
骨盤矯正の定義が曖昧なため、
「骨盤矯正できます!」
と誰でもいえてしまうことと、その定義がないため、施術者が
「骨盤矯正です」
といえばなにしても骨盤矯正になりうるというわけです。
骨盤は歪むのか?
一般的に骨盤矯正とは「骨と骨の位置関係がズレること」というイメージだと思います。
骨を鳴らしたり、マッサージのような徒手療法で痛みなく骨盤矯正なども増えてきました。
ただ解剖学的な現実として、
そもそも骨盤は数ミリ程度しか動きません。
また、骨盤の左右差においても前提として、”骨盤が左右対称”でなければ成立しませんが
→骨盤は左右差があるものとされています。(※正確には寛骨)
<30の骨盤を対象にした研究>
・骨盤の角度は平均14ミリの差
・最大23ミリの差
が確認されています。
骨盤の角度を正確に評価することはもちろん、人間の力で動かして矯正というのは現実的な話ではないということが現実です。
つまり
「骨盤が歪んでいますね〜」
というワードはほとんどが間違っているという事になります。
骨盤の歪み自体は誰にでもあり、骨盤の評価を丁寧にチェックしても、左右全て対称な人はいませんし、見たことがありません。
だから
「骨盤が左右対称が正解」
という固定概念は捨ててしまいましょう♪
骨盤と腰痛
骨盤の傾斜や腰椎(腰骨)の角度や可動域との関連を示さないという研究もたくさん出てきます。
→あくまでも統計ですので、腰痛と骨盤の状態が完全に関連しないというわけではありませんが、近年の痛みの科学からみても関連していないという意見が支持されています。
<腰痛のない120人を対象にした研究>
・男性は9%、女性で18%が骨盤の傾きが正常と判断される。
・残りの91%の男性、女性の82%は骨盤が前に傾いている、あるいは後ろに傾いている
「じゃあ腰痛の原因ってなに?」
腰痛に限らずですが…
痛みとは100%脳からのアウトプット
2020年に国際疼痛学会で約41年ぶりに改訂された「痛みの定義」を見てみましょう♪
原文
An unpleasant sensory and emotional experience associated with,
or resembling that associated with, actual or potential tissue damage.和訳
「痛みは」組織の実質的あるいは潜在的障害にもとづいて起こる不快な感覚・情動体験、またはそれに類似した不快な感覚・情動体験である
IASP(国際疼痛学会)
簡単に説明すると、組織的な損傷がなかったとしても痛みは存在するということが書かれています。
これが現在の痛みの科学です
つまり、痛みって我々が考えている以上に複雑で厄介なものであります。
※ここは長くなるので今回のコラムでは割愛します。
骨盤と脚痩せについて
骨盤の傾斜が偏りすぎることは、脚の太さに影響します!
●骨盤が後ろに傾く
↓
股関節が外側開く
↓
O脚
↓
前ももの外側ばかりが使われる
↓
前ももが太くなる
●骨盤が前に傾く
↓
反り腰になる
↓
股関節が内側に捩れる
↓
前ももがパツパツにはる
このように過剰に骨盤の傾斜が起きてしまうと、筋肉まで偏りが起き、脚が太くなってしまいます。
骨盤矯正まとめ
・骨盤矯正という医学用語はそもそも存在しない
・骨盤はそもそも数ミリしか動かない
・骨盤は左右差があるもの
・骨盤の傾斜と腰痛は相関性が低い
・骨盤の傾斜が起きると脚が太くなる
骨盤の歪みとは骨盤の前傾・後傾のことを指していることが多く、姿勢不良や筋力の低下、運動不足が原因であると言えます。
当店ではピラティスを軸に硬くなっている筋肉はほぐしながら、弱くなっている筋肉を鍛えることで効率よく骨盤の状態を整えながら脚痩せしていただけます♪
脚の太さは骨盤が原因だと思っている方はぜひいらしてください♪